2020年4月9日のワールドビジネスサテライトでは、休業補償と雇用調整助成金を申請する下記企業が紹介されました。
- オリエンタルランド
- ロイヤルリムジン
- イエツグ
- プラスワンインターナショナル
更に、日本とは圧倒的に違う、アメリカの失業手当についても放送された為、この記事でまとめます。
休業補償
オリエンタルランド
再開日を4月20日(月)以降としていたが、再度延長し、5月中旬に再開を判断する予定のオリエンタルランドでは、正規・非正規で休業補償に違いがあります。
- 非正規社員:平均賃金の6割
- 正社員:給料は通常通り
パーク内で働くスタッフは、ほぼ非正規従業員の為、

浦安近辺だと家賃が6万~7万円で(今の休業補償では)家賃も払えない状態。
と不平等だと訴えているとの事。
オリエンタルランドは、、、

正社員は在宅勤務や自宅待機している。要請については今後検討する。
としています。
ロイヤルリムジン
都内を中心にタクシー事業を展開しているロイヤルリムジンは、緊急事態宣言を受け、グループで約600人に一時解雇を通告しました。
「ほとぼりが冷めたら再雇用したい」と説明しているが、再雇用の時期も不透明な為、従業員の方は、、、

全く不当だね。納得いかないけど、もう少し様子を見てみます。
と不満な様子・・・
WBSでは、放送されていませんが、ロイヤルリムジンの対応はネット上では話題になっており、企業側は、、、
休業手当を払うよりも、解雇して雇用保険の失業手当を受けた方が、乗務員にとって不利にならないと判断した。
この判断に、賛美の声が多かったようですが、東京労働局の担当者によると、、、
「雇用保険の受給資格を有する方の定義は、現に元の会社と雇用に関する契約が完全に失効していて『積極的に求職活動をし、いつでも就職可能』な環境にある方を指します。元の会社に早期に戻ることが約束された状態では、そもそもこの受給資格を満たしていません。
という。
東日本大震災の際は、災害により休業や一時的な離職を余儀なくされた被災者が、雇用保険の失業手当を受給できたというが、今回も特別措置が適用されるのでしょうか・・・
◆参考記事

雇用調整助成金
「雇用調整助成金」とは、休業の際に、社員に支払った企業を支援する仕組みです。
イエツグ
東京都渋谷区に本社を構える不動産会社の「イエツグ」は4月2日から約3カ月間の休業を決定しました。現在は、電話等を丹社長が一人で対応し、横浜と支店と合わせ従業員5人の多くは休みをとっています。
この期間、従業員を守るために、月の給与と同額の休業手当を支給することにしたそうで、そこで活用しているのが、特例が拡大された雇用調整助成金です。
対象となるのは、1カ月の売り上げが前年に比べて5%以上ダウンしている企業です。

2月の売り上げで(前年と)比較して5%以上落ちている。
10%近い落ち込みの為、申請が可能となります。
給付されるのは中小企業の場合、休業手当の最大9割に引き上げられました。例えば、従業員全ての1日当たりの平均休業手当が5,000円とすると9割の4,500円が支給されることになります。
5人の従業員が20日間休業すると45万円が受け取れる計算ですが、1日の上限が8,330円まで・・・

アルバイトやパートであれば賄える場合が多いが、正社員の場合は、時給換算すると保険等があるので、1日8,330円では足りません。
という。
更に悩ましいのが、給付時期です。
4月分の支給申請をし、そこから判定期間があり支給は2カ月ほど先になるという・・・
プラスワンインターナショナル
オーダーメイドTシャツなどを手掛ける従業員150人ほどの中小企業「プラスワンインターナショナル」は、緊急事態宣言が発令された、4月7日から当面の臨時休業を決定しました。
渋谷以外にも大阪や福岡等、6つの大型店舗を占めており、休業者は100人弱になる為、ダメージは相当大きく、雇用調整助成金の申請には社会保険労務士の力を借りているという。

非常に難解で分かりづらいと聞いていますし、分からないことを窓口で質問しても「私どもでは分かりません」と言われる。
政府は「申請の手続きを簡素化する」としているが、詳細は明らかになっておらず、窓口のハローワークでも対応に苦労しているという。

キャッシュが非常に厳しいですし、私を含めた役員報酬のカットなど今までにないレベルの経費削減。とにかく一刻を争う。
という。
このように、支援策はあるが複雑で給付の時期が分からない。窓口に問い合わせても
- 電話がつながらない
- 申請できてもほったらかしのケースが多い
というケースが多い為、救済対策の金額を積み上げるより、窓口の拡充が優先である。
アメリカの失業手当
アメリカでは失業した場合、通常の給付金とは別に、1人1週間で日本円にして65,000円と現金支給で13万円程。1カ月で39万円程(65,000円×4+13万円)という。
そして、夫婦2人とも失業した場合、通常の給付金とは別に計78万円(39万円×2)程もらえる。
その為、アメリカ人は職を失っても日本より絶望感は少ない。
アメリカ労働省の発表によると、今月4日までの1週間で、申請された失業保険の件数は、660万6000件だったという。
これは、先週記録した過去最悪の680万件程と変わらない水準です。
更に、失業保険の給付額や期間拡充により、各地で申請が殺到しており、対応が遅れ気味なため、早期給付が課題になっているという。
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