[WBS] 出前館が551億円の資本金を1億円に減資!批判や危うい策との声も!

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簿記

2021年11月29日(月)に開催された、出前館の株主総会では、551億円の資本金を1億円に減資することが決定しました。

出前館は、コロナ渦のこの1年、売上高は290億円(前年比2.8倍)になりましたが、シェア拡大の為、配達員を6.8倍に増やす等しており、赤字は206億円を計上しました。

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資本金を減資する目的とは?

資本金は、設立時の準備金や株主の出資金で企業の信用力の裏付けになるものです。それを切り崩す異例の事態になった本日。出前館の株主は、、、

非常に不安です。株を公開して資金を集めたら「はい。それまで」という感じに見える。

そして、出前館は減資の目的に「税負担の軽減」を挙げています。

資本金1億円以下の企業は、税制上「中小企業」として扱われ、赤字の場合に優遇されます。例えば、、、

・事業所の所在地に支払う法人事業税の対象外となる
・今後、黒字化した場合に法人税から過去の赤字分を控除できる割合が50%から100%に拡大する

東京商工リサーチによると、コロナ渦の今、こうした節税効果や手元資金の確保の為、旅行業界を中心に大企業の減資が急増していて、今年度は上半期だけで700社近くが中小企業化を決めました。

こうした動きに専門家は、フィスコのシニアエコノミスト高辻成彦氏は、、、

昨年の段階では、銀行借り入れ等で当座資金を充当した企業が多いが、2年経って次の手を打たざるを得ない状況です。今後も、財務負担の重い会社は減資に踏み切らざるを得ないと思う。

との事。

 

中小企業向けの優遇策を大企業が活用することへの批判も?

2015年には経営再建中だったシャープが1億円への減資を盛り込む方針だったが、政府からも反対の声が上がり断念しました。しかし専門家は、資本金の額だけを基準にする優遇制度に疑問を呈します。

フィスコのシニアエコノミスト高辻成彦氏は、、、

大企業であっても、なりふり構っていられない状況が訪れてしまっている。資本金だけを見ると大企業で活用してもいいのかという批判もあると思うが、今後の制度設計の課題として検討の余地はあると思う。つまり、資本金の額だけを優遇制度の基準とするのではなく、従業員数や売り上げの規模を含め、企業の実態に沿った基準にしていく必要がある。

との事。

 

減資は危うい策

減資の狙いは、中小企業になることにより税負担を軽くすることだが、下記のように不良資産10億円だったものを減資して帳消しにする、いわば減資を元手にして経営を再建している状態です。

 資産負債+資本
減資前健全資産:90億円
不良資産:10億円
銀行借入:80億円
資本金:20億円
減資後健全資産:90億円
不良資産:0円
銀行借入:80億円
資本金:10億円

 

資本金は、経営が悪化した時の兵糧米のような役目で、それを米びつの底から取り出して食べてしまうようなものなので、今後、経営環境が悪化した時に風前の灯火になる可能性がある。

よって、策としては危ういと言わざるを得ない。

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